仙台牛の未来を「担う」
会議に潜入!
今回は、JAグループ肉牛「担い手」代表者会議に参加していた「仙台牛レボリューションズ」のメンバーをインタビューしました。
「仙台牛レボリューションズ」は、仙台牛を育てる若手生産者たちが「仙台牛の価値を未来につないでいこう!」と結成したチームです。結成は2015年。仙台牛の価値を次の時代につなげていこうと県内各地の50歳未満の生産者が自由な発想を出し合い、様々な活動に取り組んできました。具体的に、どんな活動をしているのでしょう?
2022年はコロナ禍で制限もありましたが、消費者交流会や販促活動に参加し、対面で仙台牛の魅力をPRしたり、プロモーション動画にも出演。枝肉共進会でも好成績を収めました。
実はSDGsにつながる取り組みも進めていて、「No.8働きがい」という点では、7月に食品ロスをなくし必要な人の元へ届けるNPO法人「ふうどばんく東北AGAIN」主催の夏祭りに参加。仙台牛焼肉を振る舞い、また子どもたちへ仙台牛を生産する上での苦労、思いを「仙台牛レボリューションズ」メンバーが説明し、食育活動を行いました。「みんなとても素直。『美味しい!』って笑顔を見るとやって良かったと思いました」とメンバーも手応えを感じました。また、「命をいただく」ことの大切さを伝える食育活動にも参加し、SDGsの「No.2飢餓をゼロに」につながるメッセージも届けることができました。
11月には利府町と岩沼市のスーパーマーケット「びっくり市」で販促活動を実施。「仙台牛Revolutions産の仙台牛特売日」を3日間開催したところ、大好評で早くも次回のリクエストが寄せられています。多くの方に仙台牛の美味しさを知ってもらうためには、こうした地元の小売店とのコラボも大切です。
コロナ禍以前は、首都圏でのPR活動も毎年開催していました。
「東京のお台場でPRしたこともありました。仙台牛をバーベキューで焼いたり、仙台牛クイズを出題したり、とても盛り上がってお客様にも喜んでもらいました」と話すのは登米市の渡辺一憲さん。大崎市の鈴木佑哉さんも「実際に生産者と交流することで、買われる方は安心安全を感じてくれるんですね。われわれもお客様の生の声を聞けるし、表情も見られるので、みなさんがどんな肉牛を求めているのかがダイレクトに伝わり、得るものが大きい。もっと喜ばれる牛を育てなくちゃと感じました」と振り返っていました。
結成から9年経った現在のメンバーは93名。メンバーにとってこのチームはどんな存在なのでしょう?
「同じ県で、同じ仕事、同年代ですから話しやすいというのが一番。ありがたい存在です。もちろん手強いライバルでもあるんですけどね」と話すのは栗原市の鈴木貴秀さん。
加美町の遠藤強さんは市場で学ぶことが多いと言います。「『あの人はこういう特徴の牛を選ぶのか。とすると、育て方はこうかな』と想像するのは楽しいし勉強になる。自分が仲間に売ることもあるので、買い手の視点も知ることができます。会議や販促活動などで顔見知りが増えるのも嬉しい。視野が広がるのが嬉しいですね」
「仙台牛レボリューションズ」にはキャリア10~20年のベテランのメンバーがいる一方、経験の浅いメンバーもいます。彼らにとってベテランは、将来の目標であり、良き相談相手でもあります。そして、若手の存在はチームに活気を与え、盛り上げてくれる存在です。互いに切磋琢磨をしながら、目指すのは「仙台牛」の価値を高め、未来に伝えていくこと。まさにSDGs「No.17パートナーシップで目標達成しよう」につながります。今年は昨年に増してメンバーが参加するPR活動を実施する予定ですので、ぜひ「仙台牛レボリューションズ」に会いに来てください!