食肉の豆知識

食肉がわかるQ&A

Q.肉を食ベると肥満になるって本当?

いいえ、肥満の主たる原因は炭水化物のとり過ぎです

炭水化物は消化されてグルコースになり、筋肉や脳のエネルギー源になりますが、血や肉にはなりません。炭水化物の摂取量とエネルギー消費量のバランスで、摂取量が上回るとグルコースが余ります。余ったグルコースの大部分は膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンの働きで脂肪細胞に入り、中性脂肪に合成されます。

グルコース1g では4kcalしか蓄えられませんが、脂肪ですと1g で9kcal 蓄えられるので効率が良いのです。脂肪細胞の中性脂肪は、食事の間や夜間に肝臓内で自由脂肪酸とグリセロールに分解されて血液中に出て行きます。さらに、自由脂肪酸はケトン体に、グリセロールはグルコースに変換されてそれぞれエネルギー源になります。

つまり、脂肪細胞での蓄積と利用の帳尻により肥満になったり、痩せたりするのです。肉を多く食べても肥満になるわけではありません。肉には炭水化物がほとんど含まれていないので、インスリンが分泌されないからです。肉を食べ過ぎても、肉の成分である脂質は血液が飽和状態になると腸での吸収が抑えられ、余分なたんぱく質は尿からアンモニアとして排泄されます。

しかし注意すべきは焼き肉の後の「仕上げ」のご飯やラーメンなどです。血液の脂質が多い状態で炭水化物を食べて、膵臓のβ細胞からインスリンが分泌されると、血液中の脂質は脂肪細胞に直接送り込まれてしまいます。